指差し呼称で間違いは減らせる
2011/09/28
医療安全管理担当 坂久保 洋子

指さし確認「〇〇よし!」
「人間は間違いを起こすもの」どうしてでしょう?
「私は、常に注意しているので間違えたことはありません!」と答えますか?
人間はいつもベストな状態で生活しているわけではないですよね!
人間は誰でも間違いを起こします。電話のダイヤルも20回に1回は間違えるし、外出し「あら!玄関の鍵が閉まっていない!」と、不安になることはありませんか?
そう、思い込みや度忘れです。それは、加齢変化ではなく、どなたにでもあります。特に忙しい時、短時間に仕事を済ませようとすると、無意識に何かを省略します。こんな無意識の行動を、どのようにしたら意識化し間違えないようにできるのでしょう。身近な例ですが、電車のホームやバスの運転などで見掛けたことがあると思いますが、「指差し呼称」という日本国有鉄道で創始された日本オリジナルな安全確認法です。
方法は、自分の確認すべきことを指差し、注意すべき物をしっかりと見て、はっきりとした声で「○○○ヨシ!」と呼称します。
「(財)鉄道総合技術研究所」の実験結果では、“何もしない場合に比べて”事故は6分の1に減るという結果を出しています。医療の現場でも使われています。
大脳生理学的には、口の周りの咬筋の運動の伝える刺激が脳の安全な処理に効果し、
腕の筋肉の細胞への刺激は、大脳の働きを活発にする。
視覚だけでなく、指差しによる運動知覚、呼称による筋肉知覚や聴覚なども使うことによって、強く印象づけられてより正確になる。と言っています。
(中央労働災害防止協会 ゼロ災運動推進者ハンドブック参照)